YouTube上で編集された名盤

昼下がりの神戸旧居留地でエスプレッソを飲みながらiPhoneを触っていると、定期的にチェックしている『Newsweek』の、「WHINY BABY BOOMERS SAY THE GOLDEN AGE OF ROCK AND ROLL IS OVER. HERE’S WHY THEY’RE WRONG.」なる記事が目に留まった。

ウソです。雑居ビルで仕事中、『ニューズウィーク日本版』で読みました。
(「ネットでは全てが「最新」の音楽──ロックンロールは時空を超える」)

唐突ですが、作品発表後のアーティスト・インタビューあるある。
「今度のは控えめにいっても最高傑作だわ」
「みんな喉の心配とかしてくれるけどさ。正直いまが全盛期って感じてる」

まさに自称である。

整体業界でいうと、「ぼくちゃんヘルニアなおせます!」である。

学生時分の純朴な僕などは、これらのビッグマウスから発せられる自信をあっさり信用して、なんなら「この作品が!田舎で閉塞感に溢れたこの僕を!救ってくれるかもしれない!!」「平凡な日常を!つまらないこの僕を変えてくれるかもしれない!!」なんて勝手に妄想しては、多くないお小遣いをつぎ込んでいましたよ。ええ、購入した作品が、「捨て曲なしの名盤」だったらまったく問題ないんですけどね。

後年そのアーティストがしれっと、「ああ、認めるよ(両手を大きく広げながら)。あれは確かに失敗だったよ(苦笑)」とか「時効だから言うけど、あの時期バンド間の雰囲気は最悪でね」なんて告白してるのを見ちゃうと、「お金は、お金はいいから、夢とか希望とか、なにより時間を返してくれ」って。

よくよく考えると、どんなにやる気がなかろうが契約だろうが生活のためだろうが、創ったばかりの作品をわるくは言わないはずなんですよね。

まぁノエル・ギャラガーは「Don't Look Back In Anger」で、
どうか君の人生を委ねないでくれ
ロックンロールバンドの奴らには
君の人生を全て投げ捨てちまうような奴らには

って忠告してくれてるんだけど。

そのノエルがかつて在籍したバンド、歴代アルバムとシングルを敷きつめた「ジャケット」も素晴らしい、オアシスの『ベスト盤』。

こういう「本気で好きな人による、『B面曲』や『Live音源』が散りばめられたグレイテスト編集」が、「評判きいてアルバム聴いたけど、巷でいわれてるような『凄さ』が正直わからん」人に響くといいと思います。

Part 02』もあります。